矢島高校リフォーム原案
できることがまだある 平成19年2月16日
| 太田良行 NPO法人矢島フォーラム | ||
| 矢島高校の発展なくして矢島町の発展なし 矢島町の発展を考えるとき、矢島高校の存在はきわめて重要です。今日300名を超える人員を擁する団体で、その3分の2をほかの市町から吸引できる組織体が矢島高校を除いてほかにあるでしょうか。 少子化過疎化に悩まされている矢島町にとって矢島高校は局面打開の剣ともいうべき存在です。 私たちは、矢島町に矢島高校があることにあらためて誇りと感謝の念を抱かざるを得ないと同時に、この学校をスプリングボードにして、高校そのものの発展についてはもちろん、矢島町の発展をも企図してみなくてはなりません。矢島高校の発展なくして矢島町の発展はないといっても過言ではないでしょう。 だれでも入れる広き門 矢島高校は、ここ数年間連続して定員割れの状態が起こっています。定員縮小(120→105名)対策が講じられてきていますが、それでも昨年度は最終的に5名の定員割れを起こしています。 また、入試レベルも偏差値35。県下全日制高校で35レベルの学校はなく、あえてほかに35の数値の学校を探せば大曲農業太田分校がやっと見つかるだけです。
これは世間でいうところの、「だれでも入れる」レベルです。狭き門から入るものは天国に近いといいますが、広き門からは学力不足相応のいろいろな生徒が入ってくるものです。 したがって、入学する生徒の学力も向上心も現在のところ、相当に改善される余地が残されているように見受けられます。 ソフトウエアに目を向けよう 少子化を理由に高校の統廃合が進められているなかで、矢島町が町をあげて矢島高校存置運動を展開し、これが県の同意するところとなって、平成21年度から新敷地に新校舎をもつことができるようになったことはたいへんうれしいことです。 そのいっぽうで、県と市が打ち出した矢島中学校と矢島高校の中高連携構想には課題も残されているように見えます。 それは、「(矢島)の中高連携学校」であるということが、矢島町以外の地域の生徒には(実態はどうであれ)排除的に映ってしまう恐れがあるということです。これが現実に反映すれば、由利、本荘、仁賀保、象潟方面からの入学志願者の足が遠のくことになり、結果的に高原鉄道の利用者の減退にもつながることになりかねません。 したがって、中高連携学校としての矢島高校が成功するためには、敷地と校舎の確保というハードウエアの部分と同時に、その経営面であるソフトウエアの改善が不可欠です。 学校の核は教師と生徒 学校とはいえ、もとを質せば教えるところ。学校問題のおおもとは教える人と教わる人の関係のあり方です。学校が変わらなければいけないということは、先生と生徒(の意識)が変わらなければいけないということです。 先生たち教職員に求めたいことは、現在の1学年3クラス105名体制を(2クラス70名体制に)あきらめず、ふんばって維持してもらいたい。できれば、4クラス140名体制まで押し上げてもらいたい。 たしかに、現実はきびしい。少子化の波はいかんともし難い。ただでさえ少なくなったパイの分け前を大きく取りたがるというのは無理があります。 しかし、現在の取り分のままでいけば、由利本荘・仁賀保地域で最も取り分(生徒数と学力)の少ない矢島高校が統廃合の最初のターゲットになることは衆目の一致するところでしょう。 どんな大きな亀裂が生じても自船の浸水を食い止めようとしない船乗りはいません。矢島高校も少子化を理由に、座して統廃合の波にさらわれてしまうようでは困ります。学校側でさらにできることはないのか。教職員、OB、そして町民が全体となって考えてみる必要があります。 ほかの学校にはまねのできない特色ある学校経営をする 進学に特化する、スポーツに特化するなどはすでに多くの学校がやっていることです。仄聞するに、矢島高校の校長先生は進学力を高めたいという希望をおもちだとか。それならそれで、1日も早くその具体策をマニフェスト化すべきでしょう。 新校舎のできる21年春には、高三の受験生の1割を四年制の大学に合格させるとか、秋田大学や県立大学へ現役合格者を出すとか、はっきりしたプログラムを示して(マニフェスト化)地域の生徒や保護者の共感と期待感を得るべきです。 矢島高校のリフォーム(改革)は学校当局にだけの問題にすべきではなく町全体で取り組むべきです。高校の発展をスプリングボードにして町全体の発展を考えるのであれば、これは当然のことです。矢島高校の前身が矢島小学校の補習科であったことを思えば、町と学校が一体となって改革に取り組むことは、まさに初心に帰ることでもあります。 さしあたって、思いつくままにいくつかを原案として提起してみます。 矢島高校の体験入学について (矢島高校のみならず県内の公立高校は、夏休みか2学期のはじめに翌年度受験生に対して「体験入学」を実施しています。) 1 体験入学を夏休み以降も継続して行う。(1回だけでは不足) 2 指定体験入学日には漠然とした授業を行うのではなく、前年度の入試問題を生徒といっしょに解くなど、具体的にアピールする。(高校入試問題といっても過半は中2までに教わった分野から出題されています) 3 入学生徒には、無料のランチを提供する。 4 鉄道やバスを使う生徒には一日パス券を発行する。学校(町、同窓会など)がこれを負担する。 5 矢島高校のネームの入ったボールペンやシャープペンをお土産にもたせる。 6 これに必要な費用は同窓会で負担する。3〜5の項目は姑息な手段のようにも見えますが、受験生には意外にアピールするものです。要は無料なら(おみやげもくれるなら)冷やかしでも体験入学してみようという生徒を呼び込むことです。まず、受験生の目を矢島高校に向かせることからはじめなければなりません。 オープンスクール日を設ける 2学期中、金曜日の午後から受験生(中3生とその保護者)に学校を開放しましょう。進学相談には受験係りの先生が応対し、学校案内には矢高生が臨みます。(案内する「場所」は新設高校校舎の見取り図ということでもいい。見取り図を見ながら新しい学校へ向けて夢を語り合うことができます) 在校生には 1 優秀な生徒には同窓会から奨学金を出す。 例:1学年から1名の奨学生を選抜し授業料を免除(肩代わり)する。 平成19年度の月謝は9600円。1年分115200円。3学年3人分を負担するとして合計345600円となります。さほどの金額でないわりには、「成績優秀者に奨学金が出る」というのは大きな宣伝効果があるものです。 2 矢島駅、矢島線、通学バスを利用する生徒には、待ち合いターミナルで勉強会を開いてあげましょう。 例:矢島駅二階ラウンジ(ほとんど使われていない)を借りて学生用勉強スペースを作る。 3 通学生の集中する時間帯の矢島本荘間を走る車内に先生を同乗させて車内塾を開きましょう。講師には秋田大県立大の学生アルバイト、教員浪人、リタイアした元教員、または矢島フォーラムから派遣者を送ることができます。 4 進学を希望する生徒には、費用の全部または一部を同窓会が負担して、春休み、夏休み、冬休みに勉強合宿を開きましょう。(市内には廉価で利用できる公共施設がかなりあります) 矢島高校を志望する生徒には 1 学校祭など学校行事に招待状を出す。矢島高校はみなさんの入学をまっていますという姿勢を機会あるごとにアピールすることが大切です。 2 夏休みや冬休みには受験対策合宿を開きましょう。この場合も費用の一部を同窓会が負担します。 矢島高校同窓会(拓道会、振興会)の役割 会員1名につき年間1000円の会費をお願いします。1000人の会員から会費が集まれば100万円になります。ほかにも、矢島町内外の企業からも「矢島高校応援基金」など、使途を明確にして応援をお願いしましょう 会は同窓会が主軸になるべきですが会員は卒業生に限る必要はありません。町全体で応援していかなくてはならないことです。100万円の予算があれば、3名の奨学生を援助することができ、さらにアルバイト講師の給与を負担することができます。PTAと連携すれば予算規模はもっと大きくできるはずです。 なお、矢島高校生のなかには、経済的理由で進学をあきらめざるを得ない生徒もいるとか。優秀な生徒ややる気のやる生徒にも、OB会で手を差し伸べることはできないでしょうか。 「由利高原鉄道車内塾」は話題性もあると思います。由利高原鉄道とも共同企画して、マスコミも使って矢島高校をアピールしましょう。 費用:1往復3000円の講師給与にすれば周5回の出勤で月に60000円の支出です。電車代往復1100円を入れると22000円(定期なら安くなる)の「交通費」が必要です。 あるいは、OB会で矢島高校生相手の進学塾を開くということだって考えていいことです。 やるべきことは残っている 矢島高校の1学年2クラス70名体制というのは決定事項ではありますがその実施時期についてはまた未定と聞いています。2クラス70名体制は矢島高校の存続を可能にしてくれますが、いっぽうで由利高原鉄道の利用者から現在の利用者の3分の1を奪う体制でもあります。これは年間450万円の収入減をもたらす体制でもあります。 それなら、矢島高校の規模を現在のままに維持する努力を、学校当局、OB会、そして町全体で取り組むべきではないでしょうか。2クラス70名体制を受け入れるにはまだまだやるべきことが多く残っています。 ご意見、ご感想をおまちしています。 |
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